サロン選びのコツ

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首肩腰のお悩みに迷わない!
病院・鍼灸院・整骨院・
サロン選びのコツ

つらいんだけど、症状をうまく説明できない、
病院に行っても何科に行けばいいか分からないし、待たされるのもイヤ。

病院以外でどこに行けば…
街を歩けば、肩こり~腰痛の改善、歪みを矯正すれば
治るといった効果をアピールするお店、整骨院が至る所に…
なんとコンビニの数より多いのです。

そして鍼灸・マッサージだけではなく、リンパマッサージ、
アロマやリフレ、整体、 整骨やカイロプラクティックなど種類も多い!!

そんな肩こり・腰痛で、どこに行くのが正解なのかが
わからない方のために、詳しく解説します。

失敗しない整骨院の選び方、鍼灸院選びのコツといった
内容のホームページがたくさんございますが、
みな内容は同じ・文章もどっかでみたことあるものばかりです。

風邪をひいた、頭痛がひどい、熱っぽい、といったカラダの不調を感じた場合、
とにかくすぐになんとかしたいレベルであれば、まず近くの病院へいくことを考えるはずです。

これが「ギックリ腰」だったらどうでしょう?

病院へいきたいけど、腰を痛めると立つのも座るのもキツいので、
横になって痛みが治まるまで待つしかない、そうせざるを得ない場合がほとんどかもしれません。

では「肩こり」だったら?
近所の整体・マッサージ店・整骨院にいってみようかな、と思うでしょう。
病院・クリニックに行ってみようと思う人は、極めて少ないはずです。

実は「腰痛」も「肩こり」も背中の筋肉の問題という意味では同じ括りなのですが
「腰痛」であれば治したい、と誰もが思うのに、
「肩こり」となるとコリをほぐしたいと思うのです。

もちろん、腰痛は生活に支障をきたしますが、肩こりは我慢できてしまいます。
我慢は日本人の美徳でもあります。
ですが、我慢のし過ぎは身体にとってよくありません。
医療費の増大が社会問題となる中、我慢よりも「予防」が大切です。

我慢しすぎて悪化するよりも、軽度なうちに対処して悪化するのを防ぐのも立派な「予防」です。
カラダの不調を感じたら、何をすべきか、どこに相談にいくべきか…そんな生活の知恵のご紹介です。

長文で恐縮ですが、ツライけどどこにいけばいいか分からない、どこにいっても同じ、と思われている方に
「治したい」「治療を受けてみよう」という前向きな気持ちになっていただければ幸いです。

病院・医師・鍼灸院・整骨院の選び方

整体・マッサージに通う目的が曖昧になってませんか?まず目的を明確にしてみましょう!!

マッサージや整体に通われている方の目的は、大きく2つに分けられます。
あなたはどちらでしょうか?

  • ヒーリング目的:症状の緩和や気持ち良さを希望
  • セラピー目的:とにかくツライ症状を治したい!

くつろぎ・心地よさによる心身のリラクセーション目的の方は良いのです。

本当は治したいのに、治療に見せかけたリラクセーションでしかないお店に疑問に思いながらも通い続けている、心当たりございませんか?

言われるがまま、通い続けているけど、一向に良くならないし、良くならないのは私のせいにされる…
そして、職業柄仕方ない、もう年齢だから…と治療自体を最初から諦めてしまわれている方が多いのです。

なぜ、そのように思ってしまうのでしょうか?

ひょっとしたら、ただの思い込みかもしれません。

ここで、質問です。
「時間や費用の問題は気にしないでください。時間は少しかかりますが必ずよくなります。治療受けますか?」
こう言われたら、どう答えますか?

今、このページを読まれているあなたは、もちろん、誰もがYESと答えるでしょう。
問題は、時間や費用です。
時間や費用を無駄にしたくない!であれば、自ずと行き先は決まります。

肩こり・腰痛を根本的に改善するには、どこに行けばよいの?病院?整体?

肩こりが酷いから病院へ行こうと思われる方は少ないと思います。

これは、凝りというものを、運動しすぎて筋肉痛になった、という一過性の症状と同じように捉えている人が多いためです。
病院へ行くほどでもない、もめば良くなる、ゆっくりお風呂につかれば…という認識が大半です。

治療が必要な酷い肩こりになると、いくら患部を温めても、温泉にいくら入っても緩和程度ですぐにまたつらくなります。
一時的ではなく、ゆっくり体を休めれば良いと考えて休暇をとっても、体が休まらないばかりか睡眠を長時間とっているのに、かえって首がツラくなってしまいます。

放置はいけないとネットやテレビなどで紹介されているセルフケアを様々試しても一向に前に進まない。

これを解決するには、適切な治療を受けなければ解決はしません。
となると、まず病院を検討されるでしょう。肩こり外来の専門の病院というのはほとんどありません。
では、病院以外の選択肢となると、整体、整骨、接骨、鍼灸、マッサージ、骨盤矯正、カイロプラクティック、ほぐし…
いくらでも思いつくことでしょう。
それらの中で、治療できるところは限られるのですが、それは一旦置いておきます。

ネット上の情報の見極め方

インターネット上で治療院を探される場合、スマホの検索窓やGoogle、口コミサイトで、
症状+地名、整体+駅名などで検索して探すことでしょう。
MAPアプリで、症状を入れて一番近いところをとりあえず探す場合も多いと思います。
いずれにせよ、画面に出てくる情報で、最初に注目するのは、★の数でしょう。

口コミや評判を参考にする際に、見方を変えてみてください。

マッサージや整体、カイロプラクティックのお店の口コミで
「長いことお世話になっています。」「3年通い続けています。」
といった絶賛するコメントを目にされたはずです。多くの方が好印象を抱くはずです。

一方で、どうせサクラでしょ?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

実際、サクラは多く、本当の利用者の口コミを見分けるのは難しいかもしれません。

大手口コミサイトでは、そもそもネガティブな投稿は掲載されないことが大半です。
なぜなら多くの人に利用してもらうことが目的なので、すべてがよいところ、であったほうが都合がよいのです。

不自然に絶賛されている口コミが多いところは、投稿者の口コミ一覧をみてみましょう。
普通は行動範囲はある程度限定されるものですが、そうでない投稿の場合、要注意です。

そして、他の投稿者の口コミ一覧もみてみましょう。
面白いことに、投稿先がかぶっているケースが多いのです。
このような口コミがいくつか発見できてしまった場合は、そこの口コミはどんなにたくさんあっても…
信じるか信じないかはあなた次第、となります。

話を、通い続けてます、といった口コミの話に戻します。

単純に気持ちいいから、通うこと自体が好きだから、そして、スポーツをされている方や、日々の身体のメンテナンス目的ならよいのです。
予防のために定期的に通うことは必要です。

ですが、肩コリや腰痛を何とかしたい人が通い続ける必要がある治療院というのは、
治せない、または敢えて治さない、治療とは名前だけの治療院です。

その理由は、そのような治療院の目的が「通い続けてもらうこと」、つまり「お金」のためです。

お金のためというと悪く聞こえるかもしれませんが、仕事である以上当たり前のことです。

ですが、医療という人の身体・健康を扱う場合、第一目的は絶対に治すことであるべきです。
売上や儲けというのは、何事においても「結果」でしかないはずです。

本来、病院は、予防目的や定期検診以外でしたら、通う回数が少なければ少ないほうがよいはずです。

「治したい」「治療を受けたい」方へ

生活範囲内で通える病院・整体院・整骨院・鍼灸院・お店…たくさんありますよね。
効率よく治して時間とお金を無駄にしないためにも「選び方」が肝心です!

整形外科ではなにをしてくれるの?整骨院と整体は何が違うの?

答えは、それぞれの役割・働きを知ればカンタンに出てきます!!

病院・治療院・お店が、具体的に何をする施設なのかをきちんと知ること

とりあえず病院にいけばよい、とりあえずクスリ飲んでおけば良い、ではこれからの時代は乗り切れません。

友だちが言ってた、Twitterでみた、TVで見た、といった情報は、きっかけは何であれ、その情報の本質を理解することが大切です。
デマの拡散。これは情報を理解せずに鵜呑みにしてしまう、さらに人に伝えてしまうことで発生します。

スマホを誰もが持つ現代、誰もが情報発信者です。
間違った情報を拡散しない・自己責任で泣き寝入りしないようにするためにも、お店・治療院・病院では具体的に何をしてくれるのか?
どのような効果があるのかを正しく知って意味のある選択をしましょう。

 

整形外科

まず検討すべきは病院です。
首・肩・腰・足の不調の場合、整形外科で診てもらいましょう。
慢性的な肩こり・腰痛を治すためには、
骨の問題・重大な病気が隠れていないかどうかの確認が必要です。

体の内部の状況を正確に把握するためには、医療機関での画像検査(レントゲン・CT・MRI・エコーなど)を受けなくてはなりません。
整骨院・接骨院・鍼灸院・カイロプラクティックで機材による検査を売りにしている所がございますが、
それらはあくまでも「参考」でしかなく、身体内部の確実なことは整形外科でしか判らないという点をご理解ください。

そのため、まず病院の整形外科での受診する、診断を受ける、これはマストです。

整形外科で受診をして、特に大きな異常が見当たらない(「関節と関節の間が狭くなっている」を含む)状態であれば、

多くは痛み止めか湿布を処方され、リハビリをすすめられます。

ここが、とても重要なポイントです。 異常が見つかれば、その整形外科で治療できます。
異常が見当たらない場合、いわゆる
「とりあえずお薬出しておきますね」「様子をみましょう」「とりあえず電気でも流してみましょうか」
というありきたりな対応がほとんどです。

何もしてくれないのか!と納得のいかない方も多いと思いますが、
決められた制約の中、決められた治療法しかできないのが保険内の医療です。

社会人の方は毎月社会保険料を支払っているわけですが、多くの方が給与から天引きされています。
そこで支払われている保険料で賄われる保険を使った医療というのは、最低限の健康を保証する医療です。
働いて税金を納めてもらわないと国が機能しません。
そのため健康でいてもらうための制度、それが保険という制度です。

病院での受診は、治療だけが目的ではありません。
人間ドックや健康診断のように、異常がないか確認するための機関でもあります。
整形外科で異常がないという診断は、骨に異常はない、という1つの安心を得られたということです。
整形外科的な異常ではないからここでは治療はできないんだ、選択肢がひとつ減ったんだという前向きな捉え方をしましょう。

とはいえ、その病院にそのまま通い続けるか、他をあたってみるか、という判断になるのですが、判断して選択するのはあなた自身です。
その判断材料としての情報が以下になります。

病院で異常が特に見つからない場合、病院は何をしてくれるのでしょうか?

厚生労働省による調査(日本臨床整形外科学会協力)では、
腰痛の8割は原因不明で痛み止めを処方という残念な結果になっています。
これは腰痛に関してのレポートですが、肩や首の痛みも、程度の差はあれ、病院の整形外科における治療現場の実態に近いと思います。

痛み止めを処方というのは、つらい症状を抑えるために、痛み止めの注射や薬、湿布(市販されていないモーラステープ等)の処方を意味します。
これらの処置はあくまでも、その時の症状をおさえる手段です。
つまり対症療法です。痛みが治まる=治る、ではございません。

対症療法以外の治療手段として代表的なものはリハビリです。
病院における健康保険の適用範囲内のリハビリは、ホットパックなどの温熱療法、
低周波などの電気療法がメインとなり、5~10分程度のストレッチやマッサージになります。

リハビリ室にいらっしゃる理学療法士(PT)さんは身体動作を改善するスペシャリストです。
肩こりを治すにあたって、姿勢や動作の改善は必須です。
理学療法士は、本来、慢性的な肩こりを治す力を持ち合わせているのですが、医師の指示のもと健康保険適用内のリハビリしか行えません。

健康保険の利用は治療方法が限定されることを意味します。
健康保険の意味する健康とは「生活して働くことができる最低限の健康」です。
理学療法士さんが本来持っている実力を発揮できないという現状があるのです。

それ故に、医療機関である整形外科のリハビリに通ったとしても「その時は気持ち良いけど…」というケースがほとんどというのが現実です。
保険を適用しない自由診療であれば、治療方法は広がりますが、費用は全て自己負担となり、かなり高額になります。

医療機関を上手に利用しましょう

まず、医療機関にて体の内部チェックを受けることは必須です。
問題が隠れていないかどうかの確認のためにも、まずは医療機関を受診しましょう。

整形外科選びのコツ

検討している病院やクリニックの医師の情報を把握しましょう。
出身大学や経歴で選ぶのではなく、整形外科医の先生の肩書に、整形外科専門医という記載があるかどうか?

大切なポイントは整形外科医でなく整形外科専門医です。

認定医という似たような名称もございますが、専門医の方が上ですのでご注意ください。

整形外科専門医は、医師として6年間、主に整形外科を中心に研修を納めて専門医試験をパスした医師の証です
(2020年から新しい専門医制度が始まります)。
ですので、間違いのない整形外科選びの参考にしてください。

専門医だから間違いないというわけではないでしょうし、まだ専門医になっていないだけで若い優秀な先生もたくさんいらっしゃいます。
迷った時の参考になさっていただければと思います。

保険適用という制限の中では、病院で治療できることとできないことがあります。
これらを踏まえて、病院で治療を受け続けるか、他を選択するか、という判断は、以下の情報を参考にしていただいて、お考えください。

整骨院・接骨院

整骨院・接骨院を営む柔道整復師は、
急性期(傷めてすぐ)の応急手当のスペシャリストです。

簡単にいうとケガをした時に行く所が整骨院・接骨院です。

実は健康保険適用も骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(いわゆる肉離れ含む)に対する処置に限定されています。

※参考:厚生労働省

肩こりで受診したのに捻挫をした事にしてと依頼された…心あたりはないでしょうか…?
肩こりで受診した方は実際にはどのような疾患にて保険請求されているかご存知でしょうか…?

厳密には肩こり治療には保険適用はされませんし、慢性の症状になりますので柔道整復師の範疇外の疾患となります。
この業界が保険の不正請求の温床になっているとしばしば問題にされ不信感を持つ方が少なくないのは、これが理由です。

きちんと保険が適用できるケースもあります。
医師の同意書があれば、肩こりでも「療養費」として健康保険の対象として治療を受けることができます。
ただし保険適用ですので、保険で決められた治療に限定されるという制約があります。

保険適用の治療というのは、必要最低限の健康維持のための治療です。
『治すために必要十分な治療』ではないのが現状です。
(当院では、治すために必要十分な治療を行うため、あえて保険診療は一切行わず完全自費診療とさせていただいております)。

肩こりについてのお話でしたが、例えばムチ打ちになってしまってすぐの場合などは正式に保険も適用となりますし、
すぐ近くに病院がない場合は、整骨院に足を運ぶのが望ましいと思います。

参考:整形外科と整骨院(接骨院):「整体」なども整形外科の一分野なのでしょうか?

A.日本整形外科学会による回答

歪み=肩こりの原因、と説明する整体(整骨院・鍼灸院も含む)

肩こりの原因は「歪み」ではない。

骨盤矯正という言葉は、誰でも見たことある・聞いたことはあるはずです。
骨盤の歪みを矯正すれば、体の不調の回復はもちろん、ダイエット効果までうたわれています。
骨盤に限らず、骨の歪みを諸悪の根源とする「ゆがみ理論」はもっともらしいのですが、少なくとも肩こりは歪みから生じるものではございません。

なんでもかんでも「歪んでますね」と歪みのせいにしている施術者がいますが、間違いです。
肩こりを引き起こす原因は歪みではありません。

肩こりの原因は、あくまで筋肉の問題が主です。
ですから骨格矯正や歪みを肩こりの根拠としている所は、そもそも肩こりを引き起こしている原因へのアプローチができておりません。
つまり、わざわざ足を運んでも治る見込みはまずありません。

カイロはたしかに気持ちよいでしょう。ですが首の骨をボキッと鳴らす施術は大変危険です。

特に骨をボキっとするカイロプラクティックでおなじみの矯正術などは、 直後はスッキリしますが、
その音は過剰に関節が動くことによって生じるため、その後時間が経つと周囲の緊張が増してきます。

骨ボキ施術を受けた後に、かえってつらくなってしまったという方、ムチ打ちのようになって悪化したという方は少なくないと思います。
「ソフトカイロ」「無痛整体」といった、骨ボキをやらない、痛くない施術もありますが、ベースとなる理論は「骨のゆがみ」です。
ですので、これをいくら追究しても治ることは100%ありませんし、
無痛であろうと有痛であろうと整体は無資格者による施術であるため、治療ですらありません。

首の骨と椎骨動脈解離の正しい知識。自分の体は自分で守りましょう。

海外では認められている、WHOが認めている、
よくわからないけど凄そうな民間資格を誇示するところが多いのですが、ここは日本です。
もし、何かあっても、対応するのは施術者ではなく日本の医師です。

このような治療ではない行為は、無資格ですので誰でもできますし勝手に名乗れます。
自称ゴッドハンドが良い例です。

その結果、整体やカイロでの施術が原因による事故も起こっております。
体がおかしくなったらどこに行きますか?

病院ですよね。

治療して無事に治っても、あとから整体やカイロで受けた施術が原因だったと証明することは困難です。
だからこそ、好き放題やっている側面もあります。

無資格者なのに一般の方から見てさも有資格者のような表記をしていること
(ここでいう有資格者とは国家資格である厚生労働大臣免許を保有している者という意味で民間資格保持者を意味しません)、
そして治療ではないのにさも治療のように見せかけた表現をしていること、
この二点が本当に治したい方を惑わす大きな要因であり、問題であると当院では考えております。

人は、どうしても、ニュースや話題にでもならない限り、問題意識、危機感を持ちません。
ひとつ言えるのは、近い将来、必ず大きな問題になります。

急増する『整体師による骨折』

国民生活センターでは、「マッサージを受けて骨折、もしくは健康被害を受けた件数は
2007年度以降の5年間で825件が発生しており、報告件数は年々増加している」
と発表しています。参照: 国民生活センター-手技による医業類似行為の危害-

柔道整復師がいる接骨院や整骨院で、健康保険が使えます、各種保険取り扱い、ということをアピールしている治療院が多いですが、
健康保険が適用できるのは、健康保険適用も骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(いわゆる肉離れ含む)に対する治療のみです。

つまり、整体も行っている整骨院がある以上、整体も保険が適用されるように錯覚してしまいます。
整体には保険は適用できません。

国の医療費の増大が社会問題になっています。
安いから、薦められたから、という理由で、安易に保険を使うのは不正請求に手を貸すことになります。

不正請求は遡ってバレます。
何もかも捻挫ということにしているので捻挫する人が統計上多すぎなのが今の国の現状です。
ですので法律も変わり厳しい状況になってきています。

不正請求によって潰れる整骨院がありますが、当然、利用者の情報も筒抜けです。
国の保険だけでなく、民間の保険会社からの信用を失うと大変なことになります。
街頭での呼びかけ、ポストに大量に投函されるチラシ、オープニングキャンペーン、初回無料、
先着○○名さま限定、無料治療体験~といった囲い込み・呼び込みに必死な整骨院には特に気をつけて下さい。

参考:整形外科とカイロプラクティック:カイロプラクティックとはどのような治療法でしょうか?

A.日本整形外科学会による回答

カイロプラクティックは、海外の医療現場で行われていますが、理論・方法は、国内のそれとはだいぶ異なるものです。
それを本物といってしまっていいのかわかりませんが、
国内でも真面目な本物のカイロプラクティックを行なっているところはあると思います。
ただし数はかなり少ないと思われます。

少しずつですが歪み原因説を否定する整体・治療院は確実に増えてきています

ここ最近になってようやく歪みを直しても意味がないと説明する整体・治療院が増えてきました。
中には当院のホームページ上のテキストをそのまま使って説明していて実際どのようなことを行っているのかは
定かではないところもございますが、少なくとも選択肢の幅は広がってきています。

「その痛みの原因は歪みかも?」といった手書き看板を掲げているようなところは
治療の選択肢から除外するだけで、かなり絞り込めるはずです。

 

リンパの流れを良くする、身体をほぐすことを目的とするマッサージ屋さん

マッサージという言葉を使ってよいのは「あん摩指圧マッサージ師」という
厚生労働大臣免許を保有している者のみです。
つまり「お店」では使えません。
ですから、リンパマッサージのように○○マッサージという
名前にすることで法律の隙間をついているのです。

マッサージという言葉を使わずドレナージュといっているところも見かけます。
リンパの流れを良くして、内側から綺麗にする、リンパの流れを改善すると毒素が消える、肌荒れやむくみが解消する、
などといいますが…残念ながら、医学的根拠に乏しいです。

そもそも毒素ってなんでしょうか?
そして、リンパの流れをよくすると免疫力を高めるともいいますが、免疫の主役は白血球。
白血球というと血液の中にあるもの、というイメージがありますが、血液の中だけではないのです。
白血球にも種類があり、それらの総称です。

そのうちのひとつがリンパ球であり、それはリンパ液の中に存在します。ただ、それだけのことです。

ところでリンパって何なのですか?どこにあるんですか?

リンパの流れ・免疫というワードがもっている、なんとなく良さげなイメージ・雰囲気。
実際、きちんと説明できる人自体少ないでしょう。
マッサージ屋さんでもほとんどいないと思われます。
もし通われているのなら、リンパ・毒素・老廃物ってなんなのか質問してみて下さい。

クイックマッサージ・リフレなどいわゆるマッサージ屋さんは

基本的に凝っている所を揉んで快楽を提供する所なので、治しにいく所ではありません。当然治りません。
気持ちよさ、安らぎを求める人のためのお店です。

ですから、カラダを治すことを目的としているのでしたら、オススメしません。

人間の身体は刺激に慣れていく順応性があります。

コリは刺激に慣れていきます。
お店に通う頻度が増し、行くたびに強さを求めてしまうようになりますと、コリは悪化しているということです。
そうなると治療にも時間を要するので、身に覚えがある方は治療を早めに検討しましょう。あくまでも目的次第でございます。

ペインクリニック

「何をやっても治らない!!」方の中には
ペインクリニックへの受診を検討している方も少なからずいらっしゃると思います。

ペインクリニックとは、その名の通り「痛み(=pain)をとる」「症状を緩和する」ための医療機関です。
主に麻酔科の医師がいらっしゃいます。

ペインクリニックで主に行っている肩こり治療は2つあります。

痛み・症状を感じさせる神経をブロックする
圧痛点の局所神経ブロック(トリガーポイント注射)・肩甲上神経ブロック→症状を自覚しているその部分に対して直接アプローチして痛みや疼きを感じなくさせます。
首肩への血流を妨げている神経をブロックする
星状神経節ブロック→首の付け根にある頭と肩、上腕を支配する自律神経のうちの交感神経の塊です。この神経をブロックすると肩全体の血流を改善します。

神経ブロック治療を受けますと、今までマッサージ・整体・一般的な鍼(ハリ)を行っても数日内で元通りになってしまっていた方でも、
一定期間はその苦痛から解放されます。これは治療を行う上で、とても良いことです。

注意点として、薬の効果は一定期間で確実に切れます。つまり投薬をずっと繰り返し行わなければいけません。
これは仕方のないことですが、繰り返しているうちにだんだん効きが悪くなり、少しずつ量を増やしていく必要があります。

ブロック注射は一定期間効果はあっても、あくまでも対症療法。
首肩の筋肉へ物理的負担をかけている原因、首肩の筋肉が疲労し硬くなる原因に対する効能はないということは覚えておいてください。

星状神経節ブロックによって血流を改善はできますが、肩こりの原因が血行不良だけではないことは以下の記事で詳しく解説しています。

苦痛からの即時的な解放はとても素晴らしいことである反面、
これは、痛み止め・消炎鎮痛剤を服用し続けること本質的には変わりはないのではないかと考えております。

ボトックス注射

美容クリニックで有名なボトックスをコリの感じる部分に注射する施術があります。
ボトックスにはボツリヌス菌から作られた成分があり、筋肉の動きを止める作用があるのです。
いわゆる筋弛緩作用です。

つまりボトックスは筋肉を収縮できない状態にするため、硬くなっている筋肉を一定期間弛緩させることができます。
これは一見血流改善よりは理に適っていることになりますが、注意が必要です。

例えばA、B、Cの3つの筋肉が相互関係にある場合、

Aにボトックス注射を打ちますと、ボトックスによってAの筋肉は収縮できないようになります。
そうしますと、B、Cの筋肉がそれに代わって頑張って働くようになります。
すると別の所にコリが発生します。

繰り返しボトックスを使用しますと、その筋肉は退化してきます。
筋肉が退化しますと、他の筋肉で補う状態となります。
つまり、また別の箇所がコリ、ボトックスを打ちますと、悪循環になります。

筋肉を緩めることで、血流を改善と聞けば聞こえはよいのですが、筋肉の内側の血流は筋収縮によって促されます。
ボトックスによって収縮できない状態ということは該当する筋肉内の血流は悪くなっているのです。

そのため、ボトックスを使えば頑固なコリを絶対に弛めることはできますが、
それが治るということにつながるかといいますと、ケースバイケース、むしろ、かなり限定的な場合のみ有効といえます。

ボトックス注射は、ボツリヌス菌から作られた成分です。
ボツリヌス菌は食中毒の代表的な原因菌のひとつです。

どんなクスリにも副作用がありますが、ボトックス注射は、動物実験で妊娠や胎児への影響が認められており、
妊活・妊娠中の女性はもちろんのこと男性も受けてはいけないとされています。

神経ブロック治療は有効な場合はもちろんございますし、根本治療と併用できれば理想の治療方法のひとつです

上記ではネガティブな見解となってしまいましたが、ペインクリニックでの神経ブロック治療は治療の選択肢のひとつとして必要です。
鍼灸・マッサージ含めてどんな施術・治療を受けても楽にならないという方の症状を即時的に解消できる手段は本当に大切です。
疼痛の管理はQOL(生活の質)の向上のために欠かせません。

兎にも角にも一刻も早く、今ある痛み・こりから解放されたいというお考えでありましたらペインクリニックに足を運ぶのが良いです。
注射技術によってバラつきはあるもの、ほぼ確実に一定期間の痛みからの解放という希望は叶うはずです。

忘れてはいけないのは「痛み・コリを感じなくなる=治った」ではないということ。
この点を患者さんご自身で認識しなくてはいけません。

ペインクリニックにて神経ブロック治療を行い、症状が緩和している期間に、
筋肉バランス・姿勢・動作など体を造り変えることで根本治療を行うことができれば理想です。

ブロック注射の効果がある内に根本治療が行うことができれば、
ブロック注射の効果が切れた後に元通りになるというサイクルを断ち切ることができます。

 

ストレッチ店

最近はストレッチ店も目立ちますが、ストレッチのみで肩こりは治りません!!
ここでいう「治る」というのは、一時的な症状の緩和を意味しません。

肩こりがストレッチでは治らない理由

肩こりでつらくなる部分は、不良姿勢によって常に引き伸ばされてしまっているのです。
ストレッチは、引っ張って伸ばす、という意味ですが、肩こり=つらい部分がストレッチされてしまっているという状態なのです。

その引き伸ばされた状態はつらいので体は反発しようとします。
そのために筋肉が疲労して硬くなり、血流が悪くなり、症状が出現するのです。

整理しましょう。

凝っている部分は日頃から常にストレッチ・引き伸ばされてしまっている状態なので、
その部分をさらにいくらストレッチしても、一時的には楽になったような気がしても、根本の解消には決してならないのです。

え…?こっている部分が日頃からストレッチされている…?

いまいちピンとこない方がいらっしゃると思います。もっとわかりやすく解説いたします。

例えば下を向いて作業をしていると首の後ろの筋肉が引き伸ばされている状態となり、それが長時間に及ぶとコリになります。

コリがひどい部分はそもそもストレッチしても伸びないし、楽にならない、という点を重症の方はご理解いただけると思います。
そして、多くの方にはあまり実感がわかないかもしれませんが、中には体が非常に柔らかい、
つまり関節可動域が非常に優れているにも関わらず首肩こりにお悩みでいらっしゃる方がいます。

実はこのような方の場合、ただほぐせば良い、やわらかくすれば良いとはいきません。
関節可動域は正常、もしくはそれ以上あるわけなので当然ストレッチによって改善は見込めないのです。

また、ストレッチ店にお勤めでいらっしゃる方は基本的には民間資格保持者で国家資格を有しているケースは少数です。
国家資格を取得していなければ法律上治療行為は行えません!!違法行為となります。

そのため「体を変える」ことをうたっていたとしてもストレッチ店は整体と同様、
無資格者が行うリラクセーションの範疇であり、肩こりを治すために行く所ではないのです。

当院でもストレッチは関節可動域を改善するためにしばしば行いますが、あくまでも一つの手技でしかありません。
ストレッチのみで肩こりを根本的に改善することは現実的には不可能に近いと思います。
しかし、裏を返せば、関節可動域の改善にはストレッチが特に有効といえます。

ストレッチ店ならではのメリット

「肩こりを治す」「腰痛を治す」という限定的な面に限っては
ストレッチ店を否定するような文章になってしまいますが、ストレッチ店ならではのメリットもあります。

まず、ストレッチは無資格者が行ったとしてもマッサージと比べて有害事象は比較的起こりにくいといえます。
そのため、無資格マッサージや整体で硬い所をひたすら揉まれた結果、
揉み返しに苦しむといったことはストレッチ店ではまず起こりません。この点は安心です。

ストレッチ店には、NATA- ATC、NSCA-CSCSといった資格を保持しているトレーナーが在籍しているお店がります。
このようなプロのトレーナーの資格を有している方は、単に固い所を伸ばすというだけではなく、
体のバランスを整えるという意味での施術をしてくれる可能性が高いです。
きっと何よりも効果的な筋トレやセルフケア方法の指導も受けることができるでしょう。

体の硬さでお悩みの場合や、健康な方がさらに健康増進を図るためにはストレッチ店に足を運んでいただくメリットはとても大きいと思います。

これはヨガ教室も同様です。
ストレッチ店もヨガ教室も、体を治してからいくべきところです。
治しにいくところではありません。

 

健康な人が健康を維持するための場所

フィットネスジムはあくまで健康な方が健康増進をはかるための場所です。ヨガも同様です。
単にマニュアルに則っての筋肉トレや、やみくもに体を動かすことでかえって負担となり
状況が悪化してしまう場合もございますのでこれには注意が必要です。

体を変えるには患者さんの個々のお体状況に応じた対処が必要になります。
そしてお体の状況をきちんと把握するためには専門的な知識が必要になります。

西洋医学的な鍼灸・マッサージ院や、NATA-ATC・PT(理学療法士)・NSCA-CSCS・日本体育協会認定ATなどの
資格保持者が属するパーソナルトレーニングジムとなります。

数々の民間トレーナー資格がありますが、この四つの資格いずれかの有無を参考にしていただくとよいでしょう。
あくまでも個人的な見解ですが、日本国内でみられるトレーナー資格の信頼度としては
「①NATA-ATC・PT(理学療法士)→②NSCA-CSCS→③日本体育協会認定AT」となります。

体造りを目的としたトレーニングを行う、もしくは現在行っている場合

「お体の状況が常に前進しているかどうか」これを第一のチェック項目にしてください。

前進していなければ、見立て、もしくは対処方法(トレーニング内容)のいずれかがエラーとなっているためなので、
今一度検討していただけましたらと存じます。

体を変えるという事は容易な事ではありませんが、お体状況に最適化された処置を行えば体は必ず変わりますよ。

ストレッチをすると疲労解消にも効果があるとされています。
たしかに、スッキリして精神的疲労を緩和する効果はあるでしょう。
ここで大切なのは精神的な疲労を解消という点です!!ストレッチには肉体的な疲労を解消する効果はございません。

血行がよくなるからという、いかにもな理由による説明をされているところも多いですが、
血行を良くしたいのでしたら温める方がずーっと効果的です。お風呂で湯船にゆっくり浸かりましょう。

東洋医学に基づく鍼灸・マッサージ院

東洋医学では、伝統的で特徴的な診察法が用いられます。
脈・舌・腹などの状況を観察して、施術者の主観的観測のもと
「気」「血」「津液」「経絡」 などの異常をみつけ、独自の診断が出されます。

そしてその診断に則り、ツボと呼ばれる定点に鍼やお灸といった施術を行います。
東洋医学において、基本的に適応できない疾患は無いとされています。
ただし、「治療方法はあります。でも効果は保証できません。」というのが実際のところです。

実は、 東洋医学はあくまでも考え方であり思想なのです。

数千年前、まだ人体解剖学が体系化されていなかった時代に人体を構成するものは
「気」「血」「津液」だとされ、「経絡」というルートがあることが仮定されました。

そこの異常を見出して治療を行うので、今現在では実体が確認されていないものに対して施術を行います。
よくわからないから定義して仮定しただけなのです。

人は、よくわからなくても、シンプルな因果関係さえ示されれば、すんなり受け入れてしまいがちです。
人体にはまだまだ未知な部分があります。
今後新たに気や経絡などが確認される可能性はありますが、
万人が眼で見て触れることができる西洋医学的な解剖学と比較すると「不確か」と言わざるをえません。

施術者のセンス(直観)がとても問われる治療です。

例えば肩こり治療の場合、症状を自覚しているのが首や肩だとしてもその部分にはあまり触れず、手や足に対して処置を行うケースが多いです。
もちろん全てがそうではありません。ほとんどの場合がそうなのです。

その理由は、首肩がつらくなるのは「気」「血」「津液」の過不足や滞りが原因とされるためです。
その通路となる「経絡」の流れを良くすることを目的としています。
「経絡」と呼ばれているルートの主要部分やツボが手足に多いため手や足に対して処置を行うのです。
東洋医学では「刺しているか、刺していないかわからない鍼」や「お灸」がしばしば行われます。

当院ではリスク対効果という面からお灸は一切行っておりません。

あらゆる病院に通って診療受けたのに改善しなかったのに、東洋医学で救われたという方も少なくないと思いますが、
それは、たまたま、その人には効果があった、というのが現実です。
自分に効果あったから人に薦めたくなる気持ちはよく分かりますが、
東洋医学=誰にでも効果がある、万能である、ということではないという点だけご留意ください。

当記事は、10人中1人に効果があるものと10人中3人に効果があるものがあれば、後者をオススメする、
という視点であるという点を、どうぞご理解ください。

西洋医学に基づく鍼灸・マッサージ院

東洋医学とは言葉としては対をなす西洋医学ですが、一般的な医学、現代医学を指します。
現代医学の特徴でもあり欠点でもあるのですが、とにかく明確です。

現在の医療では治りません、現在処方できるのはこの薬のみです、
決まった日数分しかお薬は出せません、といったようにとにかく融通がききません。

もちろん医学というよりは健康保険制度による制約のせいもあるでしょう。
現代医学というのはより高い確率で、効率よく治すこと、生命を救うこと、を突き詰めていく学問なのです。

これだけですと、東洋医学の方が良いと思われるかもしれません。
1%でも望みがあるなら、希望がもてる方が良いにきまっています。
西洋学的な医療に100%はありえませんが、再現性や一定の確率が担保されているのは間違いありません。

効果はあるかもしれないし、ないのかもしれない、という確率自体が担保されていないのが東洋医学です。
わかりやすく説明するためにあえて極端な例を挙げます。

1万人に対して1人に効果があれば、効果あったとするのが東洋医学、あまりに数が少ないので効果なし、とするのが西洋医学(現代医学)です。

現代医学的な肩こり施術の流れとは?

西洋医学では、解剖学をベースとし、まず問題を起こしている部分、つまり解剖学的な異常がある部分に直接アプローチします。
肩こりでしたら、首肩周辺の筋肉です。

症状を引き起こしている首肩の筋肉そのものに対して処置を行います。いわゆる対症療法です。

次に症状を引き起こしている筋肉に負担をかけている他の部分の筋肉に対してもアプローチを行います。
これは、首肩にかかる物理学的な負担を減らすことが目的です。

首や肩へ負担をかけている原因は人それぞれとはいえ、首肩自体にその原因がありません。
例えば姿勢が悪いから、となれば足腰に問題があるわけです。
体全体へのアプローチが必要なのです。

肩こりや腰痛を確実に治したい方は、まず整形外科にて基礎疾患の有無をチェックしましょう。
問題がなければ、上記の例のように西洋医学的な視点のもと全身へのアプローチが望ましいのです。
原因を究明し、一つ一つ解消していくという論理的なアプローチ、これをきちんと実践できればよいのです。

ですので、西洋医学的理論のもと筋肉に対する施術を行い、姿勢と動作を改善してくれる鍼灸・マッサージ院をオススメします。

それでも、治らなかった、よくならなかったのでしたら、東洋医学の鍼灸・マッサージが効果あるかもしれません。
この順番が本当に大切なポイントです。つまり「東洋医学は第一選択肢であるべきではない」のです。

東洋医学と西洋医学の融合をうたう鍼灸・マッサージ院

世の中には、西洋・東洋医学の良い所を合わせた施術をする折衷治療を行う治療院がありますが、これはあまりおすすめできません。
「良い所だけを合わせた…」と聞くと響きが良いですが、裏を返せば、どちらにも特化していない、中途半端である可能性が高いです。

もし、東洋医学的治療をご希望されるようであれば、完全に東洋医学的理論の元、治療を行う治療所に足を運んでいただきたいと思います。
この業界の宣伝におきまして、耳触りのよいキャッチコピーには必ず裏があるとお考え頂いて良いと思います。

肩こりに効果的なのは、鍼・マッサージ、ストレッチ、トレーニングの3つ

治療院やお店が何を行うかについて、解説しましたが、メリットとデメリットが混在しているケースがあります。
混乱されるといけませんので、上記解説を、肩こり治療を行う上で効果的な「方法」の面から、整理します。

肩こりを治すためには、鍼・マッサージ、ストレッチ、トレーニングの3つが大切です。

マッサージ・鍼
硬くなった筋肉を弛めることができる=局所症状の解消に対しては効果的。
対症療法に特化しているので、これだけだですと「施術を受けても時間がたてば元通り」から抜け出せません。
ストレッチ・関節モビリゼーション
硬くなって動きづらい関節の可動域の改善ができます。
首肩腰に負担をかける不良姿勢を改善できますが、局所の症状(コリ)を解消することは難しいです。
運動療法・トレーニング
体を動かすことで筋肉がゆるんだり、スッキリする感じを得ることができます。
筋力の向上はとても大切なこと。根本改善には運動は必須ですが、局所の症状(コリ)を解消するには不十分です。
症状が低下して、関節可動域が確保されている状態での運動が重要です。

このように、それぞれの方法には一長一短があるため、首肩こりを治すためには、
これが一番いい、これだけやれば良いといった、最良の唯一の方法はないという点をご理解いただけると思います。
つまり、これら3つを全て行うことができるところが、肩こりでお悩みの方にとって最適です。

肩こりや腰痛を治すためにどこに行けばよいのかという質問に対する回答

長々と解説しましたので、最後に、どこに行けばよいのか?という点についてまとめます。

まず、整形外科にて骨の問題や病気がかくれていないか、チェックを受けてください。

そして、異常が無い、もしくは原因がはっきりしないようであれば、

東洋医学ではなく現代医学的理論のもと筋肉に対する処置を行い、姿勢と動作を改善してくれる
NATA-ATCまたはNSCA-CSCSといったトレーナーライセンスを保持したセラピストか
理学療法士が在籍する鍼灸・マッサージ院に足を運んでください。
(リハビリにて電気や温熱療法を続けていても、直後には緩和されても一時しのぎであるということをどうかご理解くださいませ

そして、鍼灸師、按摩・マッサージ・指圧師という国家資格を有している者が施術を行っているかどうかを確認してください
(事前に電話で確認する、ホームページなどでスタッフの情報をチェックしましょう)。

鍼灸・マッサージという言葉が院名に入っていても国家資格者が施術をしているとは限らない

鍼灸・マッサージ・整体院、整体・鍼灸・マッサージ院といった名称も目にされることでしょう。

整体は無資格者が行い、鍼灸・マッサージは有資格者が行うもの。
つまり、有資格者が、整体も行うんだ、と思われるはずです
ここで、ひとつタネ明かしをしておきます。

国家資格を持っているのに整体という言葉を使う理由

国家資格には、接骨を行う柔道整復師以外に以下の種類があります。

  • 鍼灸師:鍼とお灸
  • 按摩マッサージ指圧師:マッサージ

鍼灸師は、鍼師と灸師の2つの資格を一緒にとる人がほとんどなので、1つにまとめられて呼ばれます。


ポイントは「按摩マッサージ指圧師」という資格です。
鍼灸師の資格はもっていても、按摩マッサージ指圧師の資格は持っていない方がとても多いのです。

これは、学校の数の差という現実的な問題も大きいのです。
両方持っているから偉い、優秀ということではございません。

ですが、整体・鍼灸・マッサージ院といった名前のところは高確率で、
按摩マッサージ指圧師の資格を持ったセラピストがいません。
鍼灸師資格のみを有する者しかいないということです。

これが、「整体・鍼灸・マッサージ」というネーミングのカラクリです。

繰り返し強調しておきたいのは按摩マッサージ指圧師の有無が全てではございません。
有していなくても素晴らしい技術をもったセラピストはたくさんいらっしゃいます。

技術ではなく国家資格を持っている・持っていない、という点での判断というのは、
腕の良し悪しとは無関係ですし、患者さんからすれば、治るの?治らないの?という点がもっとも重要です。

本気で患者さんを治すことに取り組んでいる鍼灸師、
鍼灸師であることに強いプライドを持っているならば「整体」という言葉は使いません。

ただ、整体という単語がこれだけ一般に認知されてしまっている以上、資格があろうがなかろうが「整体」でひとくくりにされてしまうわけです。
ですから、分かりやすさに重きをおいて整体やってますというスタイルの鍼灸・マッサージの存在の否定はできません。

按摩マッサージ指圧師の資格がないから、整体という言葉を使う鍼灸師と、整体という言葉を使わない鍼灸師がいます。
そして按摩マッサージ指圧師の資格を持っていても整体という言葉が一般受けがいいから使っている人もいるのです。

整体やスポーツマッサージ・〇〇マッサージといった類のリラクセーション施術ではなく、
本物のマッサージを受けたい場合は、按摩マッサージ指圧師かどうかを確認してください。
これだけで、かなり絞り込めるはずです。

整体やゆがみ理論については、先に説明したとおりです。
施術内容の説明やコース名に「ゆがみ」という言葉が入っている場合は、治療という意味ではまったくもって無意味です。
「リンパ」という言葉を使っているところも同様です。効果はまったく期待できません。

「整体」「ゆがみ」「リンパ」…
この3つのうち1つでも入っている治療院・お店で期待できるのはリラクセーション効果のみです。

良い鍼灸院の選び方を知りたい方へ

鍼灸・マッサージ院の名前や施術メニューに
「整体」という単語の有無がひとつの判断基準になります。

数は限られると思いますが、NATA-ATCまたはNSCA-CSCSといったトレーナーライセンスを保持した施術者か
理学療法士が在籍する鍼灸・マッサージ院が理想です。

そして、西洋医学的な鍼灸・マッサージ院でも、もちろん技術力には差がございます。

もし、改善しない、効果を感じないようでしたら、他の西洋医学的な鍼灸・マッサージ院に思い切って変えましょう。
それでも、どこにいっても効果がないようでしたら…東洋医学的な鍼灸・マッサージ院を検討なさってください。

実際問題、当記事で推奨しているような治療院は少ないです。

業界現状を見渡してみると、ご推奨させていただきましたような治療施設の数は多くはありません。
探したけれども見つからない、行きたい所が見つかったけれど遠方により行くことができないという方もいらっしゃることでしょう。

いい治療院が見つからない…目的を明確にして、施設を使い分けましょう!!

希望の治療院が見つからない、見つけたけど通うのが困難な場合は、目的をはっきりさせて施設を使い分けることをお勧めします。
あなたの目的のうち、「今つらい症状をどうにかしたい」「コリをほぐしたい」「筋肉を柔らかくする」「関節をやわらかくする」
といった事に関しては西洋医学的な理論のもとで治療を行う鍼灸・マッサージ院をご利用ください。

そして、「筋肉を強化する」「体のつかい方を改善する」「姿勢や動きを改善する」といった体造りに関しては、
NATA-ATCまたはNSCA-CSCSといった資格をもったトレーナーか理学療法士が在籍するパーソナルトレーニングを受けてください。

パーソナルトレーニングを受ける際「体幹機能を回復させてほしい」とオーダーするのがポイントです。

トレーニングジム選びのポイント

トレーニングジムを選ぶ際の留意点は大きなフィットネスジムやチェーン展開しているお店のパーソナルトレーニングではなく、
なるべく小さい規模のジムや個人で開業されているトレーナーさんのほうが良いです。

そして、必ず確認していただきたいのは、それは、NATA-ATCまたはNSCA-CSCSのトレーナーのライセンス、
または国家資格である理学療法士を保持している方が在籍しているかという点です。
これはとても重要です。

ライセンス・国家資格の有無を確認しなければならない理由

理学療法士・NATA-ATC・NSCA-CSCSといった資格は、

お金を払って講習を受ければ取れる類のものではございません。

取得するのは簡単ではなく、何より資格を取得するためには、
一定の医学的知識があることが担保とされています。

専門トレーナーといいながら、実際は研修2週間受けただけのただの素人といったケースが多い業界ですので、資格の有無の確認は必須です。
肩こりを治すためにはフィットネスの知識では不十分です。
肩こりを治すためには、医学的な知識が必要不可欠なのです。

掛け持ちするのは良くないのでは?と思われた方へ

理想であれば、これらを一つの施設で一貫して行うことが慢性的な肩こりや腰痛を最短での根治につながりますが、
実際はそのような施設はそう多くはありませんので、読者様のおかれている状況によっては
このように目的に応じて使いわけていただければと思います。

「掛け持ちするのは良くないのでは…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。
患者さんを治すということやメリットを最優先することを貫いているセラピストやトレーナーは、
自らの専門分野や適応範疇を熟知しており、それぞれの領域のプロフェッショナルと連携を組むことが可能です。

何を掛け持ちするかにもよりますが、それが目的を達成することに医学的観点から適しているということであればむしろ連携を推奨するでしょう。
決して、自らの領域にしばりつけようといたしません。患者さんにとって最も有効な手段、方針、意志を優先するはずです。
(目的に応じた使い分けや連携を拒むか否か、それに対する説明でその治療担当者の資質を判断する目安にもなるでしょう。)

当記事はkatakori LABSが実践していることを踏まえ、患者さんを治す、助けになるはず、という信念を持って書きました。
冒頭で述べましたように当院に治療にお越しになれない方のお役に立てれば幸いです。

そして、もし疑問点やご質問がございましたら、できる限りの対応をさせていただきます。

1点だけ注意点がございます。

実際に体を診てみないことには判断はできません。
責任のもてない適当なアドバイス・回答はできませんし曖昧な答えは双方にとってよくありません。

回答できる範囲はどうしても限定されてしまうという点だけは、どうぞご了承ください。